育さぽライター
Jun 3, 2025
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4歳の長女と0歳の次女を育てています。
今回は、次女の出産後に起きた長女の“赤ちゃん返り”と、それにどう向き合ったかという体験をお話ししたいと思います。
「お姉ちゃんになったんだから」
その一言が、長女をどれだけ追い詰めていたのか。
それに気づけるまでに、私は少し時間がかかってしまいました。
次女が生まれたのは、長女が4歳になる前の頃。
それまではしっかり者で「この子は大丈夫だろう」とどこかで安心していました。
でも、退院して家に戻ったその日から、長女の様子が少しずつ変わっていきました。
私は最初、「仕方ないよね、よくあることだし」と頭では理解していたけれど、正直心の余裕がありませんでした。
生まれたばかりの次女は授乳、おむつ、夜泣き…24時間体制のケアが必要。
一方、長女は「自分のことはある程度自分でできる」年齢。
だから自然と、下の子にばかり手がかかり、上の子には「ちょっと待って」が口癖に。
ある日、長女が突然その場で泣き出しました。
「ママ、パパは赤ちゃんばっかり見てる!遊んでくれない!」
その言葉に、ハッとしました。
長女は“お姉ちゃん”じゃなくて、ただの3歳の子ども。
甘えたい気持ちも、ママを独り占めしたい気持ちも、ちゃんと持っている。
それを私は、「お姉ちゃんだから」と無意識に抑えさせてしまっていたんです。
そこから、少しずつ上の子との接し方を見直すようになりました。
私が気をつけたのは、以下のようなことです。
毎日たった10分でも、長女と1対1になる時間を意識的に作りました。
すると、長女の表情が少しずつ穏やかになっていきました。
ほんの短い時間でも、「ちゃんと見てもらえている」という感覚が安心につながったようです。
つい言ってしまいがちな、「お姉ちゃんだから我慢して」
でもその言葉をやめて、代わりにこう言うようにしました。
言葉一つで、子どもの心の受け取り方が大きく変わることに気づきました。
長女はある日、「おしゃぶりを使いたい」と言ってきました。
正直、最初は戸惑いました。でも思い切って“赤ちゃんごっこ”に付き合ってみたんです。
哺乳瓶でジュースを飲ませるふりをしたり、「よちよち歩き」のマネをしたり。
すると、数日でその遊びは自然と終わっていきました。
**「赤ちゃんになっても受け入れてくれる」**という安心感が、本人の中で満たされたのだと思います。
今思えば、赤ちゃん返りは長女なりの「ママ、見てて」「ママに甘えたい」というサインでした。
決してワガママや甘えではなく、安心を求める自己表現なんです。
それを無視してしまうと、上の子の心に「愛されてないのかも」という小さなトゲが残ってしまう気がします。
1年経った今、長女は次女の面倒をよく見てくれるようになりました。
泣いていたら「ミルクかな?オムツかな?」と声をかけてくれるし、私が疲れていると「ママ、お茶持ってこようか?」と気遣ってくれることも。
「自分もちゃんと見てもらえた」経験が、今のやさしさに繋がっているような気がしています。
赤ちゃん返りがあったからこそ、私達と長女との関係を深く見直すことができました。
下の子に気を取られがちな毎日ですが、上の子こそ、たくさんの我慢と努力をしている存在です。
「甘えていいんだよ」「あなたも大切だよ」
その気持ちを、言葉と行動で伝えること。
赤ちゃん返りはいつか必ず終わります。
でも、その間に親としてどう向き合ったかは、きっと子どもの心にずっと残ります。
上の子の気持ちに丁寧に寄り添う時間、どうか大切にしてあげてくださいね。
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4歳と0歳の育児に奮闘中の2児の親です。
育児の大変さと喜びを日々実感しながら、夫婦で協力し合って子育てに取り組んでいます。
あなたの家庭にちょっとした気づきや、明日からできる行動のヒントになれば嬉しいです。育児は大変。でも、2人で乗り越えれば、笑顔でいられる時間が必ず増えていきますよ。
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